皆さんこんにちは!
どういう訳か今週はレッスンを休む方が多いですね~。振替レッスンが多くなっているので、調整に難航中です・・・。
さて、先日全国学力調査の結果が公表されました。
そしてタイトルの通り、中3のスピーキング試験では6割が0点という衝撃的な結果をたたき出しました。
今日はこれについて書いてみたいと思います。
成田市囲護台・香取市佐原で個別レッスンやってます
頑張ること、頑張り切ることを伝えています。
今回の学力結果は現中三生が受けたものです。
正答率を抜き出しておきます
教科 | 前回調査 | 2023年 |
---|---|---|
英語(話す) | 30.8% | 12.4% |
英語(聞く、読む、書く) | 56.5% | 46.1% |
数学 | 52.0% | 51.4% |
国語 | 69.3% | 70.1% |
スピーキングの核問題の正答率もまとめておきます
参考:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230731/k10014147941000.html
問題番号 | 内容 | 正答率 |
---|---|---|
大問1-1 | 日本語で書かれた象の誕生日を英語に訳す | 19% |
大問1-2 | 動物園で次の予定をを伝える | 9.4% |
大問1-3 | カンガルーの餌について質問する | 13.4% |
大問1-4 | ホストファミリーへのお土産を選び、その理由を伝える | 16.1% |
大問2 | お店でビニール袋を売るべきか、売らないべきか、自分の意見を言う | 4.2% |
問題ごとの正答率も低いですが、6割が0点とのことです。
どんな問題だったのかは、文科省がYoutubeにアップしているので、お時間がある方はどうぞ↓
正答率の低さも衝撃ですが、他にも衝撃があります。
今回受けた中3生は、小学校の5年生から英語を始めた学年です。
文科省も英語の早期教育を進めているから結果は良いんじゃない?的な期待もあったのかと思いますが、あっけなく前回調査の30.8%から大幅ダウンとなりました。
早期教育を始めて、話せなくなっているんじゃないの?
と思う人も中にはいるでしょう。
一応文科省のコメントは次のようになっています。
テストが難しかった。生徒の英語力が低下したとは判断できない
「テストが難しかった」
正直ですね。
言い換えると文科省は現場の中3生の英語力の実態を見誤っていたのでしょうか。
なぜ低いのか?
これは文科省の言う通り「問題が難しかった」が理由の一つだと思います。
しかし、それ以外にも正答率が低い理由がありそうです。
X(Twitter)を見ていたらこんな投稿がありました。
どうやら、教室で受験して一斉にみんなが話し始めるので、ノイズが多く、マイクで拾えてなかった可能性もあるようです。
もともとシステムトラブルも発表されていました。
朝日新聞にはこんな記事がありました。
18日に実施された全国学力調査をめぐり、文部科学省は21日、中3が対象のオンラインシステムを使った英語の「話す」調査で、生徒の12・5%に当たる6100人が、システムや端末の不調で正常に解答できなかったと発表した。
https://www.asahi.com/articles/ASR4P5RH6R4PUTIL024.html
他にも、「友達の前で英語を話すのが恥ずかしい」というのもあります。
周りの声が聞こえるということは、自分の声も周りに聞こえていることになるので、思春期まっさかりの中3にとっては「聞かれたくない!」という思いから、小さな声で話したり、そもそも話さなかったりした子も多かったのかも知れません。
英語教育学専門の和歌山大学 江利川春雄名誉教授は次のように書いています。
2021年度から中学生が接する語彙は2200〜2500語にまで増加し、旧課程の約2倍になった。
高校で学習していた現在完了進行形や仮定法まで中学校に下ろされた。
文科省は学校現場にあれもこれも求めすぎている。言語活動を重視するなら単語を減らすなど、学習内容をスリム化すべきだ
https://gibsonerich.hatenablog.com/entry/2023/08/01/150907
あれもこれもやらなきゃと押し込んだ2021年度の学習指導要領。
文科省の理想と現場の剥離は大きく、英語嫌いな生徒が増え続けていきそうです。
中学英語への批判
上手くいかなくて今回のような結果になると、批判がうずまく我が国日本ですが、数回のトライアンドエラーで、システム的な改善や難易度の調整が進むと私は思っています。
それよりも私が前から思っていることは、そもそも中学校の英語の授業で話せるようにさせるって言うのが難しいんじゃないかと思っています。
英語という科目だけは英語が話せるようになるという結果を求められますが、他教科はどうでしょうか?
体育の授業は英語よりもずっと少ないですが、それを差し引いても、体育の授業を小学校1年生からやっているのにオリンピック選手が少ない!と批判する人はいませんよね?
英語が話せない=学校教育が悪い!=文科省が悪い!
という分かりやすい構図なのかも知れません。
現行の指導要領で中学校の現場で英語嫌いが増えていたり、今回のように成果が表れていない点は改善すべきですが、中学英語全てが悪と言うのは、言い過ぎだと思います。
だって、私が英語できるようになるきっかけだったのが、中学英語のやり直しだったからです。
私が20代後半に外資に転職して、リストラの危機を感じて英語を学びなおした時、中学校の問題集からやり始めました。
その時身に付けた中学英語が今に繋がっています。
「英語をはなす」は高等技術です。
発音や聞き取り、文法や語彙力を総動員して、ようやく自分の言いたいことを伝えられるようになります。
そのためには英語を自分の言葉になるようにトレーニングしていかなければなりません。
当塾では理解をより深めるために、いくつかのトレーニングを組み合わしています。
頭で理解して、それを無為意識にできるまで練習していきます。
そうやることで、話す力もついて英検の面接だって乗り越えられるだけの力を付けていきます。
成田市囲護台・香取市佐原でレッスンを行っています。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。