英検には2025年から始まった準2級プラスという新設級があります。
当塾の塾生も受験して、合格しています。
塾生を準2級プラス合格に導いてきた経験をもとに、準2級プラスの位置づけや活用法をまとめました。
POINT
・準2級合格後、2級が難しいと感じてモチベーションが下がってしまう子にとって、やる気の途切れを防ぐ中間目標としての活用がおすすめ。
・「読める・聞ける」だけでなく、自分の考えを2–3文で伝える力が必要。
・合格基準は CSE1829(一次1402/二次427)。

成田市囲護台にある英語専門塾代表
頑張ること、頑張り切ることを伝えています。
1. 英検準2級プラスとは?
準2級と2級のあいだに新設された“中間ステップ”です。
2級の壁が高く感じられる生徒向けに、そのあいだを埋める級として作られました。
- 合格基準(CSE):合計1829(一次 1402/二次 427)
- ねらい:知識の暗記ではなく、考えを英語で組み立てる力の土台づくり
STUDIOUSの考え:
合格は「結果」。
正しい学び方で英語力を高めることが最大の英検対策です
2. 準2級や2級との違い・レベル感
準2級と2級の橋渡しとしてできた準2級プラスですが、問題構成の違いをまとめてみました。
| 項目 | 準2級 | 準2級プラス | 2級 |
|---|---|---|---|
| 一次:リーディング合計 | 29問 短文語彙15題+会話5題+長文9題。 | 31問 短文語彙17題・長文空所6題/内容理解8題 | 31問 短文語彙17題+長文空所3題+内容理解11題 |
| 一次:ライティング形式 | 2題(Eメール+意見)。 | 2題(要約+意見)。 | 2題(要約+意見)。 |
| ライティング語数目安 | Eメール40–50語 意見50–60語。 | 要約25–35語 意見50–60語。 | 要約45–55語 意見80–100語 |
| 一次:リスニング構成 | 3部構成 第1:応答 10題 第2:対話理解 10題 第3:説明・アナウンス 10題 すべて一度読み上げ。 | 2部構成 第1:対話理解15問 第2:短い説明等15問 すべて一度読み上げ。 | 2部構成 第1:対話理解15問 第2:短い説明等15問) すべて一度読み上げ。 |
| リスニング解答時間ガイド | 各問解答10秒 | 各問解答10秒。 | 各問解答10秒。 |
表を見ていただくと分かるように、準2級プラスは2級の問題構成をとっています。
なので、「2級マイナス」という人もいるとか⁉
この表だけでは準2級プラスにしようか2級にしようか迷った場場合は、英検協会が要約問題の比較を出しているので、参考にしてみてください

もちろん準2級に合格した直後だと、2級の要約問題は難しいと思いますが、意味が取れない場合は以下の準2級プラスから始めてみましょう。

3. どんな子に向いている?
次のいずれかに当てはまる場合は準2級プラスを受けてもメリットがあると思います。
- 準2級合格後、長文や記述で急に難しく感じる
- 2級の過去問に挑戦すると正答が安定しない/語数と時間配分で崩れる
- 意見を英語で言うのが苦手(語彙はあるが、構成できない)
- モチベが落ちやすく、小さな成功体験を挟むと伸びるタイプ
逆に、2級の過去問でR/L(リーディング・リスニング)が5割前後なら、2級直行でもOK。
4. 受験のメリット
試験形式は2級に近いので、本来であれば2級を目指して欲しいところですが、それでも準2級プラスを受験するメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 学習のリズム維持:目標があることで学習が止まらない
- 弱点の可視化:2級に必要な弱点が浮き彫りに
- 自信の積み上げ:合格体験を挟み、2級挑戦の心理的ハードルを下げる
5. 注意点(保護者の方へ)
新設級ゆえに、教材が少なめという問題点があります。
市販教材や過去問が充実するまで、準2級と2級の教材を目的別に組み合わせての対策が必要になります。
教材や情報が少ないため、私も対策レッスンするのに苦労しました。
6. 合格→2級につながる学習設計
基本方針としては「テクニック先行」ではなく、英語力養成→試験形式への慣れの順が次につながる学習です。
(1) 基礎の再定着(1–2週)
- 語彙:頻出200–300語を品詞・派生で束ねて復習(例:environment→environmental)
- 文法:接続詞・関係詞・比較など、読解のポイントを確実に抑える
- 音読:準2級素材のチャンク音読で処理スピードを上げる
(2) 読解練習(2–3週)
- 主張・理由・具体例など段落ごとに理解
- 設問タイプ別に根拠文マーキング→根拠の言い換えを探す
(3) 発信力の型化(並行)
- Writing雛形(60–80語)
- 主張:I think … because 【Reason1】 and 【Reason2】.
- 理由1:First, …(具体例)
- 理由2:Second, …(経験/一般論)
- まとめ:For these reasons, …
- Speaking雛形(2文意見)
- I think … because … . For example, … .
STUDIOUSでは添削・面接練習・宿題管理で、「やりっぱなし」を防ぎます。
8. よくある質問(FAQ)
Q1. いつ受けるのが良い?
A. 準2級合格から3–6か月の間に“基礎再定着→形式慣れ”を行い、一度受けて現状確認→得点不足の強化がおすすめ。
Q2. 2級に直接行っても良い?
A. はい。準2級でR/Lが安定7割とれていれば、直行でもOK。迷う場合は準2プラスで弱点診断を挟むと効率的。
Q3. 過去問はある?
A. 新設級なので市販・公開の蓄積はこれから。当面は準2と2級の素材を目的別に組み合わせの対策。
Q4. 面接が不安です
A. 2級の過去問で何度も流れや模範解答を確認しましょう。
おわりに
英検は努力と成功体験の積み上げです。
『努力しない時代』と言われることもありますが、やるべき時に本気になる力を身につけて、目標に向かうことは、これからの人生でもきっと必要な力だと思います。
英検を通じて、英語力だけでなく努力することを学んでほしい、そんな想いで今日もレッスンしています。
準2級プラスや2級へのステップアップでお悩みの方は、体験レッスンの際にぜひご相談ください。

