IELTS9.0満点講師による英検ライティング添削

英検準1級の要約問題は何が難しいのか?その対策やコツは?

皆さんこんにちは!
第2回の英検が近づいてきました。
当塾では毎回ほぼ全員が合格しますが、今回も受験した塾生全員が合格できるように、全力でサポートしています。

さて、今年度から新設された要約問題に苦しんでいる方も多いのではないでしょうか?
私も自分で問題を解いて腕を磨いているのですが、なかなか難しいですよね。

今日は準1級要約の何が難しいのか??とどうすれば要約できるようになるのか?を書いていきます。
併せて、私が練習して気付いた点なども書いてみたいと思います。

準1級の要約問題について

まずは英検準1級の要約問題についてまとめておきます。

  • 200文字前後の英文を60~70語に要約する
  • 自分自身の言葉で書く

特に難しいのは「自分自身の言葉で書く」です。
2級の要約問題なら、本文の英文を抜き出して書いてもOKでしたが、準1級以上は自分の言葉で書かなければなりません

準1級の要約問題の難しい所

準1級の要約問題の難しさは大きく2つ感じています。

ひとつは、すでに書いた「自分自身の言葉で書く」です。
パラフレーズとも言います
言い換えるためには、与えられた英文を読み取って、「こういうことを言っているのか~、じゃ言い換えるとこんなことだよね」というステップで英文を作り出さなければなりません。
もちろん、熟語や単語を知っているだけではなく、アウトプットできるように磨かなければなりません。


2つ目は読解力です。
何についての話なのか?
これは通常第一パラグラフに書かれています。でも第一パラグラフが長くなると、いろいろな話題が書かれて、はっきりしない場合もあります。

そんな場合は全文読んでから、改めて主題を考える必要があります。

筆者が何を伝えようとしているのか?
それを正しく把握しなければなりません。

その理由は、筆者が本当に主張したいこと以外を要約に入れてしまうと、文字数オーバーになって、本来要約に含めるべき内容を要約に入れられなくなるからです。

要約の難しい点
・主題が何かをつかむための、細部まで読み取る英語力
・自分の言葉で言い換える英語力

このふたつの力が必要なので、英語力を審査するために「要約問題」は適していると思います。

2級はパラフレーズしなくて良いので、コツを掴めば点が取りやすいですが、パラフレーズが必要な準1級以上は、英語力を普段から鍛えておかなければなりません。

英語力以外にも必要な力

英文を理解するために、語彙力や文法力はもちろん必要ですが、それ以外に必要な力が「国語力」だと思います。

筆者の主張を把握したり、何を指していたり、一般論なのか具体例なのか、などを判断する力が必要です。

英文の表面をただかすったような読み方だと、主張が取り切れずに、本来必要な部分とは違うところを要約分に含んでしまいます。

何を捨てて、何を含むかのか

これは、英文できた上で、更に国語力の能力になってきます。

準1級の要約問題の対策とコツ

これまで英検準1級の要約問題の何が難しいのかを書いてきました。
ではそんな難しい要約問題で合格点に近づくにはどうしたら良いのでしょうか?

対策1:英語力をつける

一つ目は、元も子もないような言い方ですけど、「英語力を上げる!」です。
準1級ともなれば、テンプレを覚えてそれに当てはめればいい!というレベルではありません。

なので、普段から覚えることは覚えて、使えるレベルに引き上げる必要があります。
具体的に何をすべきか分からないという場合は、お気軽にお知らせください。
その方の現状に合ったやり方をお伝えしたいと思います。

対策2:国語力を付ける

最後に国語力です。
日本人だから国語を学ぶ必要はないとか、学んでできるようになるものではない!と意見もあります。
実際、私もそう思っていました。

また、塾生の保護者様とお話しすると、結構「国語ができないのですが、どうしたら良いですか?」と聞かれます。
そんな時に私がおススメするのはアマゾンでも買える「出口式中学国語」です。
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この本はたった3つの戦略「イコールの関係」「対立関係」「因果関係」で中学レベルから大学入試レベルにまで到達できるシリーズです。

私も読んでいますが、この3つの大原則で分析すると、文章の理解度、解像度が一気に上がりました。

これを中学時代にやっていたら、国語を好きになっていたと思える本です。

超おススメです。
時間があれば、塾生全員にやって欲しいと思う本です。

英語で要約するのが難しい場合は、日本語で要約するところからスタートしましょう!

対策3:要約問題を練習する

英検リニューアル直後は要約の問題集がごくわずかでしたが、今は少し増えてきています。
私は竹岡先生のこちらを購入して、生徒さんにも購入してもらい、要約問題の練習をしています。
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この本の特徴は模範解答とネイティブが書いた要約がある点です。
自分の書いた要約と比較してください。

・ここはこんな英単語でパラフレーズしたんだ!
・この内容はネイティブは含んでいないなぁ。

などなど、単に要約を作って満足しているだけではなく、他の人が書いた要約から参考にできる部分を盗んでいきましょう。

もしかしたら、「え~どうやって言い換えればいいんだろう」と悩んだ挙句に書いた英文をネイティブはたった数語で表しているかも知れません。

「え~~こんなに簡単に言い換えられるの?」って思うかも知れませんが、それも自分が悩んだ上で見ているから記憶に残る訳で、深く考えていないと、そんなネイティブの技に気付けません。

ちなみに、Writing講座を実施します。
意見論述も要約問題も、練習する上で問題点があります。

それは、自分が書いた要約が果たして良いのか?間違っているのか?が、自分では判断できない点です。
模範解答はありますが、それは答えの一例であり、答えは無数にあるのです。

そこで、Writingの添削サービスを開始します。
添削する講師は、IELTS満点の外国人講師になります。

ライティングに困っている方は是非ご検討をお願いします!

要約のコツ

まだ実際の要約問題が少ないので今後変わるかも知れませんが、今のところの構成は以下のようになっています。

問題文は3段落で構成
それぞれの段落の役割
1段落目:導入
2段落目:メリット
3段落目:デメリット


このパターンで続くと想定すると、サンプル問題にあった次のような表現はそのまま使える部分になるはずです。

第2段落の出だし:Supporters believed
第3段落要約の出だし:However, some critics pointed out~

心配なのは、次回はどんな構成になっているのかが、見えてこない点です。
全く違ったり、2段落目にデメリット、3段落目にメリットが来るなんてこともあるかも知れません。

とは言え、現時点ではこれを信じるしかないのですが・・・。

テンプレートを期待したり探している方もいるかも知れませんが、準1級以上の要約問題でテンプレ化は難しいと思います。

今後過去問が溜まってくれば、テンプレ化ができるのかもはっきりしてきます。

さいごに

さて、まとめです。
要約問題、2級はコツをつかめば得点源にすることが可能ですが、準1以上は難易度が全く違います。

英語を教えている人間からすると「テクニックではなく、英語力を公平に評価できる」素晴らしい問題だと思っています。

とは言え、これから準1級を受験する方にとっては、それは大きな壁になります。
その大きな壁を乗り越えるために、テクニックに頼り過ぎずに、正し方法で日々努力することが、結局は近道になります。

きちんとした英語力をつけたい!
学校のテストで点を取るための英語ではなく、将来使える英語を目指したい!

そう考えている方は、是非一緒に頑張りましょう!
Lineでもメールでもいつでもご連絡ください。(Writing講座もあります!)

今日は以上です!
最後までお読みいただきありがとうございました!

皆さんの英語力向上を切に願っています!